季節を食べる、ということ
旬の味は、自然からの小さな手紙。
そのひと口に、土地のいまが息づいています。
気づけば、スーパーには一年中同じ野菜や果物が並ぶようになりました。
いつでも買えることは便利だけれど、
「いま、実っているものを食べる」喜びが、少しずつ薄れているようにも感じます。
季節を食べるということは、
自然のリズムに自分の暮らしを重ねること。
たとえば、春の畑の柔らかな香り、夏の海風に混じる潮の匂い、
秋の実りの甘さ、冬の静かなうまみ。
そのどれもが、この土地が「いま」を生きている証です。
畑で汗をぬぐう人、海で朝日を迎える人。
季節の移ろいを肌で感じながら、日々の仕事を重ねる人たちがいます。
幸紡ぎは、そんな人たちの手から生まれる“いま”の味を、お届けしています。
誰が、どんな場所でつくったのかを知りながら旬を味わうと、
食卓が少しあたたかく感じられます。
同じ食材でも、季節を感じて食べると、
体も心もほっとする――そんな感覚があるのかもしれません。
季節を食べることは、自然とつながりなおすこと。
その土地で生きる人の手仕事に、静かに思いを寄せること。
幸紡ぎは、そんな“季節のぬくもり”を、これからも道南から紡いでいきます。